命の回数券

2017-06-10

命の回数券
命の回数券命の回数券ともいわれるテロメアが、最近、注目を集めています。NHKのクローズアップ現代は、「生命の不思議 “テロメア” 健康寿命はのばせる!」 というテーマで2017年5月16日に放送しました。また、2017年6月8日の日経新聞は、健康で長生きするためテロメアとどうつきあえばいいのかを記 事で紹介していました。

生物の遺伝子情報が収納されている染色体DNAの両端は、テロメアと呼ばれ、染色体を保護する役割を担っているそうです。
細胞が分裂するたびにテロメアは少しずつ短くなります。これに伴って細胞分裂の回数が減り、やがて分裂しなくなります。これが細胞の老化です。細 胞分裂の回数には限りがあるため、テロメアは命の回数券とも呼ばれています。
テロメアの短縮と、がんや動脈硬化、心筋梗塞、認知症といった病気との関係が分かってきました。細胞に酸化ストレスや有害物質が作用するとテロメ アが短くなり、こうした病気にかかりやすくなるそうです。
例えば皮膚がんや肺がんの場合。日光を浴び過ぎたり、タバコを吸い過ぎたりすると、紫外線や有害物質の作用で細胞が傷つく。細胞は新しくなるため 活発に分裂するようになり、これに伴ってテロメアが短くなるのです。
テロメアを研究している石川冬木京都大学大学院教授は、「日焼けや喫煙、過度の飲酒などで “回数券” を無駄遣いしないのが良い」とアドバイスしています。


命の回数券テロメア研究の業績で2009年にノーベル生理学・医学賞を受賞したエリザベス・ブラックバーン博士らが、生活習慣とテロメアの関係についての 研究成果をまとめた本を今年出版して、この分野への関心が高まっています。

ブラックバーン博士らが紹介しているのは「心理ストレスにさらされていないか」「睡眠を十分にとっているか」「適度な運動をしているか」「健全な 食事を取っているか」といったこととテロメアの状態の関係です。
特に強調しているのが、ストレスとの関係。ストレスをのぞくのにマインドフルネスと呼ばれる瞑想(めいそう)が注目されているのが、この瞑想をし たグループは、テロメアが延びたという研究成果を紹介しています。
適度な運動や適切な食生活、良質な睡眠、ストレスをためないことなどはいずれも健康・長寿の秘訣をされてきた。テロメアに注目することで生活習慣 と健康状態や病気との関係をより明確につかめそうだと日経新聞の記事は、締めくくっていました。

配信 Willmake143

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